短編映画は1回の生成で作るものではありません。DomoAI Omni Referenceで個別に生成した4〜30秒のクリップを、ショットリストに沿って編集ソフトでつなぎます。作業の単位は映画全体ではなく、常に1つのショットです。この考え方で計画すれば、このページの内容も自然につながります。
Seedance 2.5はByteDanceのモデルで、DomoAIのOmni Referenceに統合されています。480Pまたは720Pで4〜30秒の動画を生成します。これらのクリップを完成作品にまとめてくれる設定はありません。
短編映画は1回の生成ではなく、ショットリストから作る
何より先に、必要な量を計算しましょう。
1回の生成が4〜30秒なら、90秒の映画はおよそ6〜15ショットです。長いショットより短いショットのほうがカットをつなぎやすいため、多くの作品ではこの範囲の上限に近くなります。さらに再生成の回数も加えます。
再生成は、やり方を間違えた証拠ではありません。この表現手段では通常発生するコストです。各ショットに数回分を見込めば、予定どおりに進まないことを失敗だと感じずに済みます。
開始前にもう2つ決めておきます。アスペクト比を1つ選び、全ショットで固定すること。解像度も1つ選び、同じように統一することです。途中でどちらかを変えると、それまでのすべてを再生成することになります。
この問題を端的に語ったのは、レトロな予告編1本に6〜8か月をかけた制作者です。「AIなら、単体で面白いショットを作るのは比較的簡単です。異なるモデルで、何か月も間を空けて作った何十ものショットを、同じ映画のものに見せる。それこそが本当の課題でした」と述べています。
このページでは、その隔たりを扱います。
モデルに触る前にショットリストを書く
展開、ショット、秒数、参照素材の4列で作業します。
各ショットには動作を1つ、カメラの動きを1つだけ与えます。2つではありません。情報を詰め込んだプロンプトは平均的な表現に収束しやすく、制作者からも一貫して同じ報告があります。あるテスターは「追加するほど、ありきたりなアニメ風のものに変わっていく」と評しています。
長さは形容詞ではなく数字で書きます。「6秒」なら計画ですが、「短い一場面」では計画になりません。
リストは、次の4列だけです。
| 展開 | ショット | 秒数 | 参照素材 |
|---|---|---|---|
| 彼女が道具を見つける | 作業台の前にいる主人公、カメラに背を向ける | 8秒 | 作業場、人物の外見 |
| 彼女がそれに気づく | 手元のクローズアップ | 6秒 | 作業場、人物の外見、道具 |
| 彼女が決意する | 肩越しに出入口を見る | 12秒 | 作業場、人物の外見 |
何かを生成する前に埋めておきましょう。1画面で読めるショットリストなら、必要な予算も見積もれます。
まず脚本をショットに分けたい場合は、計画の部分を別の記事にまとめています。AI動画のストーリーボード作成をご覧ください。
参照素材の役割を一度決める
すべてのショットで、同じ少数の素材を使います。次の順序で用意します。
- Midjourneyで人物の基準画像を生成します。主人公が正面を向いた、全身の鮮明な画像を1枚。背景はニュートラルにし、読める文字やロゴは入れません。
- GPT Image 2でその基準画像から、衣装、場所、照明を変えたバリエーションを生成します。
- Seedance 2.5で、それらの画像から動画を生成します。
最初の人物基準画像をGPT Image 2で生成しないでください。すべてのバリエーションが基準画像を引き継ぐため、その顔として最も優れたものを基準にする必要があります。
Omni Referenceでは、アップロード順で参照素材を指定します。Image 1は最初にアップロードした画像です。人物の外見、冒頭フレーム、小道具、動きの参照、音声など、各素材には役割を1つだけ与えます。
必要十分な最小限の素材を使いましょう。この画面では画像30枚、動画10本、音声10ファイルを受け付けます。役割を明示しない追加素材は、曖昧さを増やすだけです。
Midjourney — 人物の基準画像
30代のオリジナルの成人映画主人公、左眉に特徴的な傷があり、落ち着いた警戒心のある表情。正面を向いた全身の人物参照ポートレート。着古したチャコール色の作業ジャケットと暗い色のズボン。無地の中間グレーのスタジオ背景。均一なソフトボックス照明。リアルな肌と布の質感。明瞭なキャラクター参照画像。十分な余白 --ar 16:9 --style raw --s 70
--no 文字, ロゴ, 有名人, 著作権のあるキャラクター, 追加の人物, 透かしカットでリセットされるもの、されないもの
この節を読むと、計画の立て方が変わります。
カットが変わると、モデルは参照画像を基準に設定し直します。人物の外見、衣装、小道具は、生成のたびにImage 1から再設定されます。このリセットは利点であり、カットが制作を守ってくれる理由です。
カットをまたいで残らないのは、正確なポーズの形、正確な小道具の位置、連続した動きです。前のクリップで上げた手が、次のクリップでも上がった状態で始まるとは限りません。
そのため、ショット間で終了状態を引き継ぐ指示は書きません。ショット4に、ショット3の体勢を続けるよう指示しないでください。新しい角度は新しい撮影設定として受け取られます。カットをまたいでセンチメートル単位の連続性を強いると、その後のすべてを崩す近道になります。
連続性は手足の位置ではなく、誰が、どこで、何をしているかのレベルで計画します。
フレーミングには苦労すると見込んでおく
競合ページでは教えてくれないので、ここで期待値を合わせておきましょう。
ComfyUIで同じプロンプトを使い152テイクを比較したテスターは、「ワイドショットを指定するとミディアムになり、手元のタイトなインサートを指定するとワイドになった。36ショット中、H3のフレーミングに一致したのは9ショットだけ」と記録しています。同じ検証では人数指定も守られず、服を着た男性がちょうど3人必要なショットに、8テイクと2回のプロンプト修正を経ても4人が登場し、そのうち2人は上半身裸でした。
これは別の画面で使った別のモデルの話なので、Seedance 2.5の挙動ではなく制作者の報告として読んでください。それでも計画上の教訓は変わりません。
ここから2つの対応が導けます。予定に各ショットの再生成回数を見込むこと。そして人数は肯定文で固定することです。「余計な人は出さない」ではなく「この動画に登場するのはちょうど2人」と書きます。
制作例:9ショットで90秒の作品を作る
主人公は1人、場所は2つ、ショット5で転換します。
| # | 秒数 | 参照素材 | このショットで必ず維持する1点 |
|---|---|---|---|
| 1 | 8秒 | Image 1(作業場)、Image 2(人物の外見) | 室内の光の方向 |
| 2 | 6秒 | 同上 | 主人公のジャケット |
| 3 | 12秒 | 同上+Image 3(道具) | 道具の形 |
| 4 | 10秒 | 同上 | 作業台に対する主人公の位置 |
| 5 | 8秒 | Image 1(街路)、Image 2(人物の外見) | 人物の外見のみ。場所は変更 |
| 6 | 12秒 | 同上 | 街路の光の方向 |
| 7 | 10秒 | 同上 | 再びジャケット |
| 8 | 14秒 | 同上+Image 3 | 屋外に移った道具 |
| 9 | 10秒 | 同上 | カメラに対する主人公の視線 |
ショット5が要点です。場所の参照は完全に変わりますが、人物の参照は変わりません。これが参照素材からの再設定であり、主人公が別人にならずに映画の舞台を移せる仕組みです。
ショット1の全文です。
Seedance 2.5 — Omni Reference — ショット1
Image 1は作業場、カメラ位置、光の方向、構図を制御し、そのまま最初のフレームにする。
Image 2は主人公の顔、髪型、衣装のみを制御する。そのフレーミング、構図、照明は再現しない。
8秒、16:9のショットを作成する。主人公は作業台の前でカメラに斜めに背を向けて立ち、金属製の道具を置き、出入口のほうへ顔を向ける。カメラは作業台の高さからゆっくり近づき続ける。左から暖かいタングステンのキーライトが当たり、部屋の奥へ向かって急激に暗くなる。フィルムの質感、控えめな粒子、光の筋に見えるほこり。
顔、年齢、髪型、肌の色、体の比率を正確に維持する。この動画に登場する人物はちょうど1人。読める文字、ロゴ、看板、字幕は入れない。参照素材が変わるショット5はこちらです。
Seedance 2.5 — Omni Reference — ショット5
Image 1は夜の街路、カメラ位置、光の方向、構図を制御し、そのまま最初のフレームにする。
Image 2は主人公の顔、髪型、衣装のみを制御する。そのフレーミング、構図、照明は再現しない。
8秒、16:9のショットを作成する。主人公は縁石から車道へ踏み出して立ち止まり、来た道を振り返る。カメラは肩の高さで追従し、主人公が止まると静止する。上方の背後から冷たいナトリウム灯の街灯が照らし、濡れたアスファルトに硬い影が落ちる。フィルムの質感、控えめな粒子。
Image 2の顔、年齢、髪型、肌の色、体の比率を正確に維持する。この動画に登場する人物はちょうど1人。読める文字、ロゴ、看板、字幕は入れない。変わらなかったのは、人物の外見の指定、人数の固定、文字の禁止です。変わったのは場所に関するすべてです。方法はこれだけです。
音声と、音声だけでは編集にならない理由
Omni Referenceの音声参照は、サウンドトラックや台詞のタイミングを制御します。ビートを検出したり、カットを配置したりはしません。
カットのタイミングは必ず編集ソフトで決めます。音楽中心の作品でカットを拍に合わせる必要がある場合、その計算は2000年代風映像の作り方で説明しています。どのジャンルでも方法は同じです。
つないでから、一度だけカラーグレーディングする
映画全体で統一感を持たせる処理は、個々の生成中ではなく、カットをつないだ後に行います。
完成したタイムライン全体を一度だけグレーディングします。粒子、テクスチャ、時代感を出す処理は、全体にかかる1枚のレイヤーとして追加します。生成されたアーティファクトは被写体に乗って一緒に変形しますが、後処理のレイヤーはフレーム上に留まります。
タイトル、クレジット、ロゴ、最後のカードはすべて後処理で追加します。読める文字をモデルに生成させないでください。
崩れに最も近い入力を直す
どの文が悪かったかではなく、どの入力が失敗したかを問い、原因を調べます。
顔が変わった場合は、再生成ではなく基準画像を追加します。再生成で変わるのはサンプルであって制約ではありません。仕組みはショット間でキャラクターの一貫性を保つ方法で詳しく説明しています。
小道具の形が変わったら、プロンプトではなく参照画像を直します。プロンプトで物を説明し、参照画像でも制御すると、2つの制御源が競合します。
フレーミングが外れたら再生成し、動作を1つに絞ります。これに関しては試行回数がものを言います。
文字が崩れたら、生成から文字を完全に外して後処理で追加します。
その後、目視で比較します。すべてのクリップを参照素材と並べ、1本ずつではなく全体として確認します。
152テイクの検証では、劇場の場面が吊り鉢の中の人の頭に置き換わったクリップを、自動スコアリングが承認しました。指標上は鮮明で、安定し、照明も良好でした。ソフトウェアは内容の誤りを見抜きません。それをするのは人です。
物語のある作品を作りますか?AIドラマ生成ツールのハブでは、このワークフローでよく扱うドラマの形式をまとめています。制作全体での位置づけは、映像制作者向けページをご覧ください。
よくある質問
Seedance 2.5は短編映画全体を一度に生成できますか?
いいえ。Seedance 2.5が生成するのは4〜30秒のクリップです。短編映画は、それらを多数生成して編集ソフトで組み立てます。最初から最後まで映画を作ると約束するツールが説明しているのは、1回の生成ではなく組み立ての工程です。
Seedance 2.5の動画1本は何秒まで作れますか?
DomoAI Omni Referenceでは1回につき4〜30秒、480Pまたは720Pです。同じ画面で使えるMiniMaxのモデルMiniMax H3は、768P〜2Kで4〜15秒です。
90秒のAI短編映画には何回の生成が必要ですか?
6〜15ショットに再生成分を加えて計画してください。再生成は通常の工程なので、最初から予定に含めます。総回数を保証することはできません。
短編映画の全ショットで同じキャラクターを保つには?
毎回同じ人物参照画像を使い、その役割は人物の外見だけに限定します。キャラクターが生成間で保持されるわけではなく、毎回参照素材から再設定されます。これは記憶とは異なる仕組みであり、それを前提に計画することで機能します。
DomoAIでのSeedance 2.5の出力解像度は?
480Pまたは720Pです。開始前にAuto、3:4、4:3、9:16、16:9、1:1からアスペクト比を選び、映画の全ショットで統一してください。
ワンクリックAI映画ツールとの比較
いくつかの製品は、脚本、シーン、音声、書き出しという一直線の流れを示します。その流れ自体は実在します。ただし、それらのページは連続性がチェックボックス1つで確保できるものではないことを省いています。
モデルではなく、利用する画面を比較しましょう。どの画面でも、複数ショットの作品は参照素材から毎回設定し直す多数の生成でできています。組み立てるのは自分です。
その点を隠すツールは問題を解決したのではありません。ショット7がショット2と一致しないと気づくまで、失望を先送りしただけです。
私たちは最初から必要なショット数を伝えたいと思います。
ショットリストを固め、カットに役割を任せる
ショットを計画し、参照素材の役割を一度決めます。1回の生成にシーン全体を任せず、カットごとに参照素材から設定し直しましょう。その後につなぎ、一度だけグレーディングします。
Omni Referenceを開き、ショット1を生成しましょう。

